そんな日もあった
耳をすませば
毛穴が凶器になる時代なのかもしれない。
足元の枯れ葉を踏みしめる音が
途方もないエネルギーを実感させるメロディーかもしれない。
今日は多分、昨日なのかもしれない。
他人のソックスが
僕たちの部屋のどこかに落ちているかもしれないし、
そのソックスは、
何か始まりそうな空気に満ちているのかもしれない。
と思った六秒後、
僕たちは怪獣だったのだ。
辞書で怪獣を調べたら、
怪獣とは「恐竜などをもとに創作した特別な力をもつ生き物」だった。
僕たちの白い息が満月に届きそうな夜。
あなたの寝ぐせのついた髪型は、僕のほくろに優しかった。