こころの底辺に月の光があった。 黒い海をゆっくりと進む月の光。 月の光には名前があった。 心臓太郎という名前。 「すべての行為が罪の積み重ねであっても、 とまどいと疑問に満ちあふれながら僕は進む」 しんぞう、うずいた。 いつか僕は心臓太郎と2人きりで旅に出る。 電車とか船に乗って、 研ぎ澄まされた優しさによって突き進む。