一日一日
雨の音に目ざめて、一日の始まり。
思いつきの落書き。かけがえのない会話。
とくとごらんあれ。
「わたしの神様を温めてよ。
あなたの神様は、わたしが買って来たから」
待ったなしの暮らしを越えていく。
できごころや血なまぐささを越えていく。
ぼろもうけや、まるもうけを越えて行く。
あこがれを越えて行く。縄張りを越えて行く。
雷雨と産業廃棄物が、脳内出血のような紫色。
紫色のポケットの中では、紫色の寿命たちが転がっていた。
たくさん転がっていた。
わたしは寿命という言葉が嫌い。ゲリラ豪雨が好き。
君の横顔が好き。君の呼吸の音が好き。
ワガママから始まっていない優しさは嫌い。
竜巻きを歯で食いちぎるような優しさが好き。
究極な普通って感じで、淡々と過ぎ去る優しさが好き。
感動の爆発が大きくて、叫ばなければ頭がおかしくなってしまう
っていうくらいの優しさが好き。
一日の最後には、絶対に幸福を思い知る優しさが好き。
所蔵:
ひのあゆみ