切実な、こぼれ落ちて
あとかたもなく よく晴れていた。
棒立ちになって、あてになるものなんて何もない。
どうぞ失望してください。
走りまわっていた頃のことなんかを奪い取られて、
なかば むき出しの背骨が売春を生きていた。
売春は鉄の味がした。
なかば むき出しの背骨が望んでいたものは何だっけ?
なかば むき出しの背骨は何を満喫しているのだろう?
牛のよだれは冷凍のため息を満喫していた。
明るい声は土のワイセツさを満喫していた。
後悔がないことだけが生命だった。 劣等感は錯覚だ。
疲れ果てることも身の破滅も錯覚なんだ。
生命は破滅できるほど頭良くはできていない。
生命は床に落ちた牛のよだれだった。
はいつくばって、はいつくばって、すがりついて、
「失望の気分なんかも味わってみたら、ちくわと似ていて旨かった。」
なかば むき出しの明るい声は 心の底から生命を信じている。