頭の上で惑星が飛んでる
頭の上で惑星が飛んでる。
私が踏みしめる この惑星も飛んでいる。
新しい鼻歌が のんきそうに空を飛んで行く。
どこまでも続いていくレインボー。
どこ行くの あんた? で、人間って何だ?
「そんなもん知るか」
子宮から出てきて、あなたと出会って。
出会えてよかった。
それでも、あなたが言いたいことは すべて言わなければ、
そして、あなたがやりたいことは すべてやらなくては、
それが私たちの生活なのだ。
構うことはない。 好きにやってくれ。
私は針と糸で、ちぎれた心臓と体を縫い合わせた。
生きるために何が必要なのか?
生きるために必要だと思えば、何もしないで空を見ました。
生きるために必要だと思えば、便所掃除をしました。
生きるために必要だと思えば、自然や書物を、音楽をいたわりました。
隣人をいたわりました。
人生の伴侶や子どもたちに身も心も捧げました。
生きるために必要だと思えば、
拳の皮膚がめくれて、骨が出てくるまで詩人を殴り続けました。
路上には血だまりが広がって、
蜜を吸うみたいに二羽の蝶々が その血を吸っていた。
ひとつの目玉が空の彼方に飛んで行った。
面白い生活は この世に必要だ。
他人同士が肉親以上の絆を結ぶことが地に足の着いた楽しさだ。
確かに、私の体の深くに あなたの血を頂きました。
あなたの骨を頂きました。 それは、俺の血と骨になった。
ゆっくり時間が進んでいる。 「おもしれぇな」
「目玉の一つや二つ くれてやるやんけ」 「いったらんかい」
俺の目玉は 真夏の朝の日差しに吹っ飛ばされて、
幻の蝶々になって、南米のアマゾンで暮らしてる。
人間の腹の底の底で暮らしている。
あなたと出会えてよかった。
僕は いつだって君に夢中だ。 俺は いつだって君に夢中。