へそを使いこなし、そこをホームグランドとする
本日は、
家庭円満の美しさが生まれました。
人形劇の雰囲気をまとったモンシロチョウが
誰に期待することなく飛んでいます。
私は緊張でふるえました。
「何を緊張してるの?」
木材のような顔した弟が私にそう言います。
「説明するのはとても難しい」
そう言った私の体からは焦げた木の匂いがしました。
焦げた木の匂いは私の緊張を和らげました。
なぜでしょう。
そんな時にホウレン草のおひたしのことが頭に浮かびます。
野菜でも洗っているかのような表情で弟は、へそを見せました。
弟の、へそが見えます。
なぜでしょう。
そんな時にホウレン草のおひたしのことが頭に浮かびます。
ホウレン草のおひたしのことを思いながら、へそを見ています。
夜、街灯に照らされて水面が輝くように、へそが揺らめいています。