61分間愛し合って
ひたすらベッドの上で、血と肉が騒ぐ、
とりとめなく、頭の片すみで、さまざまな国で、
素朴ないかがわしさと、弱々しいけど綺麗な目。
わたしはどこ?
ここはなに?
夢も現実の一部として、取り壊し可能な生活を、
すこやかに、はぐくんでいます。
ふっくらと笑顔が生きのびること、生きのびていること。
クズにもなれない、
かといって美しいゲロも吐き出せない人たちに、そんな笑顔たちに、
わたしは優越感をもって接しているのかもしれない。
そして、わたしは笑った。
この笑顔は、わたしがこの世界で発したものなのか、
この世界が、わたしに発しているものなのか、分からなくなって、
梅干し入りの焼酎のお湯割りで、
たぷたぷになったコップの中から、
わたしは割り箸で梅干しを取り出し、そして、口の中に入れる。