辺口芳典 Yoshinori Henguchi

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新しい赤ちゃんに、注がれていた

毒ぐもとゴミを土台として、
ワインと良心と落雷を土台として、
砂漠と砂場の迫力を土台として、
赤ちゃんの脳裏に焼きついたのは
テーブルの上に置かれたコップだった。
ガラスのコップに水が、注がれていた。
同情も感傷もない水が、注がれていた。
その光景は刻一刻変形するものだと知って、
赤ちゃんは恋に落ちる。
落下の切なさを さらけ出して、
恋を存分に味わってください。 恋の果てには言葉がある。

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