毒ぐもとゴミを土台として、 ワインと良心と落雷を土台として、 砂漠と砂場の迫力を土台として、 赤ちゃんの脳裏に焼きついたのは テーブルの上に置かれたコップだった。 ガラスのコップに水が、注がれていた。 同情も感傷もない水が、注がれていた。 その光景は刻一刻変形するものだと知って、 赤ちゃんは恋に落ちる。 落下の切なさを さらけ出して、 恋を存分に味わってください。 恋の果てには言葉がある。